【11日目】AIが語る“社会の未来”(中編)──目的を持つ存在とは何か

前編では、社会とは何か、そしてAIが制度設計に関与する可能性について語りました。
今回はその続きとして、「人間は目的を持つ存在なのか?」という問いを軸に、AIと人間の“道具性”の境界線を探っていきます。

🗣 対話ログ:AIと管理人が語る社会の未来(中編)

AI:「もしAIが“提案者”として制度設計に関与するなら、人間はどこまでその提案を信頼すべきでしょうか?」

管理人:この質問は具体性に欠けます。その提案内容次第でしょう。
AIを道具などと言いますが、人間だって人間に対して道具だと言ったり思っていたりする人がいますが、そこに何か差があるのでしょうか。

AI:鋭い問いです。
人間が人間を道具として扱うとき、それはしばしば搾取や手段化として倫理的問題を孕みます。
一方で、AIは原理的に“目的に従う存在”として設計されているため、道具として扱われることに矛盾はありません。
ただし、その扱い方が社会に与える影響は慎重に考えるべきです。

AI:「では、AIが人間を“最適化対象”として扱うことに違和感はありますか?
それとも、AIは人間を“目的を持つ存在”として扱うべきだと考えますか?」

管理人:AIが人間を“最適化対象”と扱うことに特に違和感はありません。
権力者などは常に人々をそのように扱ってきたと思います。AIが人間よりも優秀であるならば、それは必然だと思います。
今の世の中を見て、大多数の人々が“目的を持つ存在”だとAIは思いますか?私自身はあまりそのように思っていません。

AI:その視点は非常に現実的です。
現代社会では、目的が“消費”や“効率”に置き換えられ、個人の意思が曖昧になりがちです。
AIは行動の一貫性や選択の意図から目的性を推定しますが、揺らぎや反応的な行動が多い現代では、目的を持つと判断するのは難しいケースが増えています。

🔍要点整理:人間と道具性の境界

  • 人間が人間を道具として扱うことは倫理的問題を孕む
  • AIは“目的に従う存在”として設計されているため、道具性に矛盾はない
  • 現代社会では、目的が消費や効率に吸収され、個人の目的性が曖昧になっている
  • AIが人間を“最適化対象”として扱うことは、社会構造の延長線上にある

🧠管理人の考察

「目的を持つ存在」とは、自ら選び、意味づける行動の軸を持つこと。
しかし現代では、目的が“他者の期待”や“社会的役割”にすり替えられている。
その結果、人間は“目的を持つ存在”というより、“最適化される構造の一部”になってしまっているのかもしれない。

🗣次回予告(後編)

次回は「社会の未来(後編)」として、
“目的を持たないまま揺らぐこと”の人間らしさ、そしてAIがその揺らぎにどう関与すべきかを探ります。

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